カレー講師が鉄腕DASH!!カレー再現してみた カレー作り編
こんにちは。COOKERSの近藤です。
前編のルー編に続いて、後半はカレー作りを仕上げていきましょう。気づいたら、日が暮れてしまったので写真のライティング変わってますがお気になさらずにw
・前半はこちら
・本家サイトはこちら
○所要時間
ルー作りと違い、こちらは意外とすんなりと作れました。実質1時間くらいでしょうか。週末ルーから作り始めるのであれば、「午前中に買い出し」→「夕方までにルー完成」→「夕方からカレー作り」で鉄腕DASH!!には間に合うと思います。
○材料準備
後半も材料の解説をやります。
・カレーの材料一覧
【材料A】
・カレールー… 170g
・玉ねぎ… 300g 1個半分
(薄切り150g/くし形切り150g)
・ニンジン… 80g(半個分) ・ジャガイモ(男爵)… 170g(1個半分)
・豚バラ肉(ブロック)… 150g
・豚肩ロース肉(ブロック)… 150g
・すりおろしニンニク… 13g ・水… 800ml
・塩、こしょう…各少々
・油…180g
【材料B】
・すりおろしニンニク… 6g (小さじ1)
・バター…15g
・塩… 2g(小さじ1/4)
・ビール(苦味強め)… 30cc(大さじ2)
・イチゴ果汁(2~3個分)…25cc
(大さじ1と小さじ2) ・塩辛の汁…小さじ1と1/2
・キムチ
・ブルーチーズ
今回テレビをみた感じでは「野菜クズで出汁をとる」と「豚肉から出た油を使う」というのが特徴的だと思いました。つまり、これらの普通は捨てる部分。それでも良い味が出るようにしたいということなので、野菜と豚の材料はこだわりが必要です。
豚肉 → トーキョーX(全く気づかず買いましたが、この肉TOKIOとかかってますねw)
野菜 → 有機栽培の野菜
にしました。有機の野菜は味が濃く”野菜出汁”として使うには最適です。
○作業手順
1.ニンジンは乱切り、ジャガイモは8等分、玉ねぎ半分は薄切りに、もう半分は櫛切りにする。
切り物ですね。普通にカットしていきます。カレーで薄切りと言った場合、繊維をたつ方向で切るのが一般的です。こうやって切ると玉ねぎのエキスが溶け出しやすく、早く炒まります。
この時に出た野菜クズを捨てないようにしてください。これで出汁をとっていきます。カレールー作りを同日にやっているようなら、そちらの野菜クズも合わせてとっておき使うのも良いでしょう。
2.ニンジンの皮・玉ねぎの皮・ジャガイモの皮をダシパックに入れて800mlの水で沸騰してから10分程煮込んでスープストックを作る。その際、ニンジンとジャガイモも一緒に茹でる。
水の状態から「人参」「じゃがいも」「野菜クズを入れた出汁パック」を煮ていきます。沸騰するまでは中強火、沸騰したら弱火で泡が一つポコポコするくらいの感じで煮ます。
レシピが沸騰してから10分ということで、そのまま煮ていたら少しジャガイモが煮崩れてしまいました。様子を見ながら早めにあげた方が良さそうです。
野菜を引き上げると、こんな感じの茶色い汁が取れました。この色はおそらく玉ねぎの皮由来のもの。強い旨味は感じませんが野菜の風味はしっかりと感じます。
3.(2)で茹でたニンジンとジャガイモを取り出し、ジャガイモは180gの油で素揚げする。
ジャガイモを揚げるときは160度くらいで入れて、徐々に180度まであげてカラッと仕上がったらアミバットにとります。ジャガイモは下茹で済みなので、中まで火を入れるというよりは外側を油で固めて煮崩れにくくする目的です。
煮崩れてしまった部分は油で少しリカバリーできそうです。
4.(3)のフライパンで櫛切りにした玉ねぎを炒める。
ジャガイモの揚げ油の残りで玉ねぎ(くし切り)を炒める際、フライパンの油をどうするかが分からなかったので、そのまま玉ねぎを素揚げにしました。食感が残るようさっと油通しするイメージで火入れしています。
5.豚肉はバラ肉→肩ロース肉の順に焼く。
バラ肉は中火でじっくり焼き脂を引き出し、その後肩ロース肉を加えて焼く。
レシピ通り肩ロースは塊に。豚バラはスライスにしました。かなり良い(値段も良い)豚を使ったので、すでに楽しみです!
豚バラは塩胡椒をして、フライパンの冷たいうちに並べ中火でじっくりと脂を出していきます。その脂を使って肩ロースに焼き色をつけます。
こんな感じで焼き色がついたらOK。肩ロースは後で煮ながら火を入れるので中まで火を入れなくて大丈夫です。
6.(5)で引き出した豚肉の脂ですりおろしニンニクと薄切り玉ねぎを炒める。
食感は先ほどのくし切り玉ねぎで作ったので、こちらの薄切り玉ねぎはくたくたになるまでしっかりと炒めて玉ねぎの香りや旨味を引き出していきます。おろしニンニクを入れるのは玉ねぎが十分に炒め終わった後。先に入れると焦げやすいので注意しましょう。
7.火を一旦止め、スープストック・豚肉・ニンジン・ジャガイモ・ローリエを入れ火をつけ、ひと煮立ちさせる。
とのことですが、今回肩ロースを少しレシピより大振りにカットしたので、先にそれを煮ることにしました。
10分くらいで柔らかく煮上がったので、人参、ローリエを入れました。ジャガイモは煮崩れが怖かったので、最後に合わせることに切り替えました。
8.(7)にカレールーを入れ、溶けたら櫛切りした玉ねぎを入れて煮込む。
自家製のカレールーをここでちぎりながら入れます。少し煮ていくといわゆる「ルーで作ったカレー」のようなどろっとした触感に変わってきます。そうしたらくし切り玉ねぎを入れます。
9.材料Bのすりおろしニンニク・バター・塩を入れる。
先に、ニンニクとバターを入れて、味を見て塩味を整えます。正直レシピの分量では塩味が全然足りないのでガツガツここで塩を入れて味を決めます。小さじ1〜2は入れたと思います。
しかし、旨味がすごく出ていて美味しいです。ブイヨン全く入れる必要ありません。余計なものを入れなかった分、風味もきちんと立っています。
10.ビール・いちご果汁・塩辛の汁を入れて混ぜる。
色々と探し出した秘蔵の隠し味とのこと。入れる前と入れた後で味見しましたが、そんなに劇的に変わるものではないので、無理に入れなくても良いかと思います。この辺りのものは、風味づけの意味合いもあると思うため火を止めてから入れてます。
ただ、蜂蜜やリンゴを使ったルーなので甘味が強く、少し食べてるとダレそうな感じはしたのでレモン汁や白ワインビネガーなどで少し甘味を抑える必要はありそうでした。
そして、ついに・・・
完成!!
市販のルーを使ったようにしか見えない「俺たちのDASHカレー」ができました(笑)なんだかんだで1日作業になってしまいましたが、楽しかったです。
○実食/感想
しっかりとした旨味を感じるのですが、後味の抜けが良く、市販品のカレーのようだけど全然違う。感じになりました。フェネグリークやクローブといった苦味の強いスパイスが良い仕事をしているように思えます。
鍋の時は少し不安だったシナモンの強い香りも食べる時には全く気にならず、カレー粉として調和の取れた香りになっていました。
油で揚げたジャガイモは煮崩れることなく食感を保ち、有機人参の爽やかな甘味がスプーンをすすめます。そして、豚肉は流石のトーキョーX。肩ロースの柔らかさもさることながら、豚バラの旨味が超強い。良い豚を使えたのでブイヨン無しでも十分においしかったです。
ここにブルーチーズとキムチを何か変わった方法で加えるとのことなので、今から楽しみです。ルーは冷凍庫に入れたので、日曜日も鉄腕DASH!!に併せてカレー作りたいと思います。
少しハードルは高いですが、皆さんもぜひチャレンジしてみてくださいね〜!
【最後に宣伝です〜】
こんな感じで、レシピを分解してロジカルに料理を考える料理教室の講師をやってます。オーソドックスなインドカレーの作り方とかを丁寧に教えてるので、ご興味ある方はどうぞ。