COOKERS blog

料理やご飯にまつわる日常をつらつらと。

人はどれだけ食べるのか。食材の適正量計算

こんにちは、COOKERSの近藤です。

昨日、こんな記事が上がっていました。

togetter.com

 

ケータリングの仕事をしていると、この「食べる量」の物量計算が本当に重要。

少なすぎれば「量が足りなくて物足りなかった」というクレームが来ますし、多すぎても「料理が随分と余ってるから、今回のケータリングは不評だったな。次お願いするのはやめよう」という判断になります。

特に料理が余っている状況は、食べ物を粗末にしてはいけないという文化で育っている日本人は強烈な不快感を感じるようです。(実際、自分自身も料理を残すのが苦痛ですし)

 

そこで正確な食べる量を測定する必要があるのですが、僕はこれを「タンパク質(注)」の量で測っています。

 

総重量やカロリーではなく、肉や魚のタンパク質重量で測る理由は「食べ応え/満足度」と大きく影響するためです。さらに、原価も炭水化物や野菜類などと比較すると高くなるため利益の影響度にも大きく関わってきます。


<追記>

(注)純粋なタンパク質はお肉の中で20%程度の重量ということなので、肉の重さを表すのに「タンパク質」というのは不適当だという指摘をもらいました。指摘くださった方ありがとうございます。

 

ここでは肉だけでなく魚の可食部の重量も計算に入れたかったため「タンパク質」と表記しました。便宜的に「肉・魚の可食部の重量=タンパク質」として読んでください。

 

では、実際にいつも使っている計算式を説明します。

 

200g(基本値)× 人数 × 属性値 × シチュエーション = タンパク質重量

 

1)基本値

基本のタンパク質の総量は200gで計算します。これは、ステーキ屋さんなどでランチで出てくるお肉のグラム数がこのぐらいというのを基準に算出しています。

 

2)人数

人は頭数分掛ければOKです。子供などが含まれる場合は小学生2人=大人1人分で計算、中学生以上は1人前で計算です。

 

3)属性値

食事を食べる量は集団の年齢構成/性別構成で結構大きく変わります。なので、(性別の倍率)と(年齢の倍率)を両方掛け合わせて計算します。

  • 男性中心=1.0倍
  • 男女半々=0.8倍
  • 女性中心=0.6倍

  • 若者中心(10代〜30代前半)=1.3倍
  • 中年中心(30代後半〜50代)=1.0倍
  • 老人中心(60代〜)=0.8倍

4)シチュエーション

ケータリングを始めた最初の頃は、この変数を考えていなかったのですが、実はこれが超重要。男女比率/年齢構成よりもずっと影響度が高い事に気づきました。

  • 社内懇親会/ホームパーティ/BBQ/忘年会など=1.2倍
    基本的にリラックスして親しい仲間たちと食べる会は、食べる量が当然増えます。会話よりも、まずは食事に意識が行くので料理を出していて楽しい現場でもあります。

  • レセプション、社外懇談会など=0.8倍
    勉強会の後などの食事会です。食事よりも会話が中心となるため料理にあまり関心が行きません。一巡で8割くらい無くなるイメージで用意します。

  • 名刺交換、立食、営業目的など=0.5倍
    これが立食の名刺交換会になるとお酒と会話が中心になり、ほぼ料理が食べられません。0.5倍でも場合によっては余るときもあるくらいですが、テーブルの上に料理がすっからかんになると見た目の問題もあるので、最低限は必要です。

それでは実際に計算してみましょう。

 

例1)学生時代の同級生と同窓会バーベキュー。20人で12時くらいから食べ始めて夕方16時ごろまで。30代前半の男性中心。

 

200g ×1.0(男性中心)×1.3(30代)×1.2倍(BBQ)= 312g
312g ×20人=6240g

となります。これを基準に牛肉や鶏肉、豚肉の焼き物や前菜で出すパテなんかのタンパク質分量を合計して6kg弱になるように調整します。6kgなんて、ちょっと多すぎない?と思うかもしれませんが、おそらくこれくらいは十分食べきれるボリュームです。焼きそばなどの炭水化物は最後の調整で用意しておきます(持って帰っても良い)

 

例2)勉強会後の立食パーティ。フィンガーフード中心で希望。食事よりも名刺交換メイン。男女半々80名。40代中心。

 

200g × 0.8(男女半々)× 1.0(40代) × 0.5(立食)= 80g
80g × 80人=6400g

 

人数は先ほどのBBQの例の4倍ですが、同じくらいのタンパク質分量になりました。ここから20g程度のタンパク質を使ったポーションを一人4つ程度食べてもらうイメージで固めます。が、実際はお酒だけで料理に全く手をつけない参加者もいる可能性が高いので、これでも多少は余ると思います。

 

こんな感じで料理のボリュームは、毎回かなり細かく気を使っています。今回ご紹介したのが基本式ですが、実際はこれに加えて食事時間がどれくらいあるのか、お腹の空き具合はどうか、営業なのかエンジニアなのか、などなどいろいろ考慮して決めています。

 

大人数のパーティやBBQだけでなく、デリバリーの発注するときにも役に立つと思いますので、ぜひ活用してみてください。

原価無視!本気で作る男のパエリア

こんにちはCOOKERSの近藤です。

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先日、自由大学のおうちパーティ学の同窓会仲間と「スペイン」というテーマでパーティをしてきました。

freedom-univ.com

で、僕が担当したのがメインディッシュのパエリア。

なかなかに美味しく作れたのでレシピの共有です。

 

本気で作る男のパエリア

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■考え方

とりあえず、パエリアを作るにあたり国内や海外の20レシピほどネットで探してみました。いろいろ読み込んでわかったことがいくつか。

 

  • パエリアは「出汁」を米に吸わせて炊く料理である
  • 魚介のパエリアが一般的(一部、ウサギ肉とかカタツムリとか使うレシピもありますが)
  • 旨味は「魚介出汁」「トマトソース」の混合。要はペスカトーレの米版
  • とにかく、おこげが美味しいらしい

ということのようです。一般的な作り方は、にんにくの香りをだして、魚介炒めて、トマト入れて出汁を移して、水加えて、トマトスープで米を炊いて、魚介戻して飾り付け。みたいな工程がほとんどでした。

 

で、いろいろ考えてみたんですが「すげーーー旨い出汁で炊いたら最高になるんじゃないか?」みたいな発想になりまして、出汁をめちゃくちゃ凝ったパエリアを作ってみました。

 

■レシピ

 

【分量】4人前

お米 2合

 

<トマトソース>

にんにく 2かけ

たまねぎ 1/2個

人参 1/2本

セロリ 1本

ホールトマト缶 1缶

ゆでだこ 300g

塩小さじ1

 

<出汁>

鯛アラ(兜、中骨) 1尾分

ワタリガニ 1杯

有頭エビ(殻と頭) 8尾分

玉ねぎ 1/2個

セロリの葉っぱ 1本分

 

<具材>

鯛の身 3切れ(白身魚ならなんでもよし)

有頭エビ 8尾(出汁用に殻は捨てない)

あさり 300g(ムール貝可)

パプリカ赤 1/2個

パプリカ黄 1/2個

いんげん 5本

ズッキーニ緑 1本

 

 

■作り方

<出汁>

1)鯛のアラを軽く水で洗う。カブトは梨子割りにしておく。

 

2)ワタリガニは足をもいで、腹は二つ割りに。

 

3)有頭海老は頭と殻を外す。剥き身は後で具材で使うので、冷蔵庫にしまっておく

 

4)クッキングシートを敷いた天板に1)〜3)(海老は殻と頭のみ)を並べて、230度のオーブンで15分-30分ほど焼く。

 

5)良い感じの焼き色が付いたらオーブンから取り出す(焦がしたら失敗なので、途中で焦がさないように確認してください!!)

 

6)鍋に焼いた魚介類のアラや殻を入れて水をひたひたまで注ぐ。そこにセロリの葉っぱとタマネギを入れる。

 

7)強火にかけ、鍋が沸いたら、中弱火に火を落としてコトコト2時間煮出す。

(アクは最初の黒い奴がでたらそれのみ取るが、基本的に取らない)水が足りなくなってアラが水につからなくなったら都度都度水を足す。

 

8)出汁をザルで濾す。

 

<トマトソース>

1)ニンニク2個をみじん切り、タマネギ、セロリ、にんじんは5ミリのさいの目に切る。ゆでだこはぶつ切りにする。

 

2)フライパンにニンニクとオリーブオイル大さじ3を入れて、弱火にかけ香りを出す。

 

3)タマネギ、セロリ、にんじん、タコ、塩小さじ1を入れて中火でしっかり炒める。タマネギが薄茶色になるまで炒める。

 

4)強火にしてトマトのホール缶を入れ、つぶしながら煮ていく。15分程度かけて、水分を限界ぎりぎりまで詰める。

 

<炊き込み>

1)魚介で取った出汁をフライパン(あればパエリアパン)に1200CC入れ、中火にかける。

 

2)出汁が沸騰したらトマトソースを入れ、あさりを入れる。口が開いたら取り出す。

 

3)海老の身と鯛の身を入れてさっと火を通し、皿にあげておく。(身が縮むので長時間煮込まない)

 

4)フライパンを強火にかけ沸騰したら、お米をさらさらと2合分お米を入れる。

 

5)強火で6分。弱火で15分加熱する。時々そこにこびりつかないように箸でそこをはがす。(あまりぐちゃぐちゃ混ぜない)

 

6)水分が減ってきたら、味見。塩が足りなければ軽く塩を振る

 

7)具材と野菜を盛りつけ、230度のオーブンで5分焼く。表面の野菜などに軽く焦げ目が付いたら完成。

 

8)ちなみに、お焦げを付けたい場合は、コンロに戻して強火でパチパチという音が聞こえるまで加熱する。

 

 

作業工程の写真一切無いですが、かなり良い感じで作れました。本気のパエリア挑戦したい方はぜひお試しください!

目指せ!燻製マスター 応用編

こんにちは!COOKERSの近藤です。

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前回に続きまして今回も「燻製」をテーマに色々と書いていきたいと思います。今回は、燻製の素材のおすすめと下ごしらえを紹介していきます。皆さんからの意見で「もっと具体的にわかりやすい燻製におすすめの食材教えて」というお話がありましたので、それを中心に書いていきたいと思います。題して、「難易度別燻製素材リスト」ぜひやってみてください!

 

 

<簡単食材>

燻製を初めて行う方におすすめの燻製食材。下ごしらえがほぼ不要です!

 

・プロセスチーズ

スモークチーズは最もメジャーな燻製の一つですが、作り方も簡単。チーズを切って乾燥させて、スモーカーに並べればOKです。30分で綺麗な燻製を作ることができます。

 

・たまご

ゆで卵の燻製も美味しいです。茹でた卵をめんつゆに漬け込んだ味玉にして、それを燻製にかけます。

 

 

・市販のブロックハム、ブロックベーコン

ベーコンを一から作ろと思うと実は結構大変です(上級食材で紹介します)。でも市販品のハムやベーコンを使えば簡単。かるく風乾燥してからスモーカーに入れるだけで、高級なスモークベーコンに早変わりです!

 

 

・魚の干物

ししゃもやアジの干物など、魚の干物の燻製も簡単。すでに干してあるので、軽く風乾燥させるだけですぐに燻製にできます。熱燻でじっくり火を入れても、温燻で煙だけまぶして最後はBBQグリルで仕上げても最高です。

 

・塩鮭

干物に近いですが、鮭の燻製も美味しいです。これも軽く風乾燥させた後、スモーカーに入れれば燻製になります。

 

・ナッツ

ナッツの燻製もおしゃれなバーとかで良く見かけますが、これも簡単です。15分程度燻製したら1晩寝かせれば完成。スモーキーな味わいを楽しめます。

 

・ビーフジャーキー

ウイスキーのお供ビーフジャーキーのスモークもそのまま燻製可能です。噛みしめた時の旨みをスモークのフレーバーがいい塩梅に仕上げてくれます。

 

・ポテトチップス

スナック菓子も燻製すると美味しいです。10分程度の短時間の燻製で十分香りが付きますよ。ビスケットのような甘いお菓子も燻製にすると大人感がアップします。

 

・カレー粉

調味料の燻製も楽しいです。燻製したカレー粉を使って作るカレーはしっかり薫香が効いてきますよ。塩や胡椒、クミンなどのドライスパイスや乾いた調味料はだいたいなんでも燻製できます。

 

・にんにく

にんにくを燻製させて、作った燻製ペペロンチーノも美味しいです。それ以外にもオイルに漬け込むことで燻製ガーリックオイルを作ったりと用途がたくさん。お土産用に燻製にんにくを作ってみるのもオススメです。

 

・明太子

僕が一番好きな燻製のひとつ。明太子の味と燻製は相性がばっちりなんですよね。マヨネーズとまぜて燻製明太子マヨも絶品です。

 

・ツナ缶

ツナ缶を開けて燻製にかけるだけでOK。バゲットに乗せて食べても最高です。水っぽくない油漬の缶詰であれば失敗しないので、オイルサーディンやアンチョビ、スパムなども美味しいです。

 

・ドライフルーツ

ドライフルーツ類も乾物なので燻製が簡単。スモーキーで一気に大人の味に仕上がります。

 

 

 

 

<本気食材>

 

さて、上記の素材が簡単燻製としたら、ここからはガチの燻製です。

 

 

本気とは、ソミュール液に漬け込むことで作る燻製のこと。ソミュール液とは食材に下味をつける塩水のこと。これで漬け込むことで均一な味の燻製が作れます。

 

○簡単ソミュール液の作り方(洋風)

・水1リットル

・塩70g

・砂糖60g

ローリエ2枚

・他ドライハーブ好きなものを適量

 

1)材料を全部鍋に入れ、火にかける

2)沸騰したら火を止めて、完全に冷ましたら完成。

 

 

通常のソミュール液は塩分濃度15%~30%程度で作るのですが漬け込んだ後、塩抜きをしなければしょっぱくて食べられません。昔は食材の日持ちをさせるために、非常に濃い塩水につける必要があったからなんですね。

 

 もちろん、それで作っても良いのですが、その方法だと1週間~2週間。場合によっては1ヶ月以上かかってしまうものもあるので、今回は塩抜きが不要なレシピがこちらです。これに色々な食材を漬け込み、乾燥させてから燻製にしてみましょう。

 

 

○ソミュール液で漬け込むタイプの燻製の作り方

 

1)燻製したい食材をジップロックに入れて3時間~2日程度漬け込む(食材によって漬け込み時間が変わります。大きい食材を小さくすることで漬け込み時間は減らすことが可能です)

 

2)冷蔵庫の中or風干しで3~24時間乾燥させる。

 

3)燻製にかける

 

 

という形で燻製ができます。漬け込み時間、乾燥時間は食材の性質、大きさによって影響を受けます。自家製ベーコンなどもこのタイプの燻製です。では、実際にこのタイプの燻製法に向いてる食材を紹介していきます。

 

 

・ササミ 漬け込み2~3時間、乾燥3時間

ササミの燻製は比較的短時間で作ることが可能です。ソミュール液は上記のものでも良いですし、味玉を作るレシピのように醤油:酒:みりんを1:1:1で一煮立ちさせてアルコールを飛ばしたものでやっても美味しいです。

 

 

・ベーコン 漬け込み12時間、乾燥24時間

ベーコンは作り方が無数にありますが、一番簡単な方法をご紹介します。上記ソミュール液に12時間漬け込んだのち、ぴちっとシートという脱水シートで24時間脱水したものを燻製にしていきます。ぴちっとシートがない場合は、冷蔵庫で2日程度の乾燥で良く仕上がります。

 

www.amazon.co.jp

・茹でたこ 漬け込み3時間、乾燥3時間

タコの燻製も美味しいです。ソミュール液の水の分量を減らして白ワインを入れて作るのも良いです。

 

・お刺身 漬け込み2時間、乾燥3時間

お刺身も燻製にできます。水分が多いのでぴちっとシートを使っての脱水がオススメです。水分をしっかり抜くので、表面は刺身というよりは生ハムに近い食感になります。燻製時間は10分~とかなり短い時間、表面にふわっと香りをつけるような仕上がりになります。

 

 

 

他にもいろいろ漬け込みで作ることが可能です。

 

 

<おまけ>燻製しちゃダメ食材

 

・野菜類

野菜は水分が多く脂肪分が少ないので燻製には基本的に向きません。燻製フリークの方々もいろいろ試して結局断念しているケースが多いです。

 

・生の食感を残したい場合

基本的に燻製は「干して、燻製する」という調理になりますので、干した食感が好きではないものは燻製しないほうが良いかもしれません。生の食感のままの燻製(スモークサーモンなど)は大変難易度が高く、仕込みの時間、外気温などいろいろな条件が整わないと作れません。

 

 

さあ、燻製してみたい食材イメージ湧きましたでしょうか。とりあえず、思いついたらインターネットで「食材名 + 燻製」で検索してみると色々と情報が出てくると思います。燻製マニアの方々はだいたい何でも燻製にしてしまっているので(笑)

 

それでは、この夏も楽しい燻製ライフをお過ごし下さい!

目指せ燻製マスター!基本編

こんにちは。COOKERSの近藤です。

 

いきなりイベント告知で、しかもほぼ募集定員が終わってる(残1名だったかな)んですが、毎年「燻製キャンプ」というイベントをやっています。

 

思いつきは数年前、燻製好きのオジさんと飲んでいる時に「山に一人でキャンプして、ただひたすら燻製を作り続ける」という遊びにハマってるというのを聞いたのがきっかけ。ただ燻製するだけにキャンプするとか頭おかしくて楽しそうだなあ。一回はやってみたいなーと思って実現したのがこの企画です。

 

 

というわけで、今回から数回に分けて燻製特集をやりたいと思います。

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基本編1)燻製って何?

 

燻製を食べた事ない人はいないと思いますが、何が燻製か?とかは、考えた事はないですよね。

 

シンプルにいうと「燻製とは煙でいぶした食べ物」です。

 

色々な燻製材があったり、下処理が色々と手間かかったりするイメージがあるかもしれませんが、実は「煙でいぶした食材」は全部燻製です。なので、食材のバリエーションは無限大。卵やチーズじゃなくても、はんぺんやかまぼこ、ポテトチップス、お肉、お魚、バターや醤油、お塩までなんでも燻製にする事ができます。

 

だいたいどんな食材でも燻製になる!と思っておきましょう。

 

 

基本編2)最初にやらかす失敗「燻製が酸っぱい!」

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燻製は色々な食材でもできますし、基本的には煙でいぶすだけなので簡単なのですが、

初めて燻製チャレンジする人がだいたい失敗する「罠」があります。

 

それは、酸っぱ渋くなってしまうということ。

 僕も初めて燻製やった時は、この酸っぱ渋い燻製にしてしまいました。

 

原因は水分。

 

食材の周りの水分と煙が反応して「ホルムアルデヒド」という物質を作り、

それが酸っぱい原因になるそうです。

 

つまり煙でいぶす時、表面の水分は極限まで減らす事が大事になります。

 

  • 食材はバットなどでラップをせずに1~2時間乾かしてから燻製にする
  • お肉やお魚などは脱水したり、風乾燥させてから燻製にする
  • すぐに水分が出てシナシナになる葉物野菜とかは燻製に向かない
  • 冷蔵や冷凍した食材をそのまま燻すと、結露した水滴がでて酸っぱくなるので必ず常温に戻す
  • 水分のどうしても多い食材をする場合は、燻製時間を短くする

 

といったように、とにかく最初は「乾燥」に気を使いまくってください

とりあえず乾燥させる事を意識できれば燻製の失敗の8割は回避できたと言えるでしょう。

 

乾燥工程を失敗をしたくない場合は、干してある食材(ドライフルーツや干物とか)や、そもそも最初から水分のない食材(ポテトチップスとか)で燻製を作ると更に失敗にくいです。

 

 

基本編3)燻製は過ぎたるは及ばざるが如し

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燻製を始めたころに、酸っぱくなってしまうと同じようにやらかしてしまうのは、「燻製しすぎてしまう」こと。

なんども色つかないなー、どうかなーとかやっている間に燻製にかけてすぎてしまって、仕上がりが渋く酸っぱくなってしまう事があります。

 

いくら乾燥に気を使っても、沢山の煙を当て続ければ酸っぱく、渋くなってしまいます。

燻製法や使用するスモーカーとかによって条件が違うため、何分だと正解というのは言いにくいのですが、

 

  • 小さいスモーカーでやる時は煙ががっつり当たるので時間は短く
  • 火力が高い燻製方は煙が沢山出るので短く(熱燻→温燻→冷燻の順に長時間かけても良い)
  • 熱燻でも強火でやると煙が出すぎるので気をつける

 

などなど、煙が当たりすぎるのを注意してください。

 

 

基本編4)燻製はできてから寝かすべし

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出来上がった燻製はすぐに食べたくなるのですが、煙が落ち着いていません。

具体的には失敗した時のような少し酸っぱい渋い味が残っています。

これを1日程度置いてあげるとマイルドになり、燻製独特の風味が楽しめるようになります。

 

水分の多い「お醤油」などを燻製する時は、酸っぱ渋さが強く出てしまいますので、

作ってから1週間くらい置いてからが食べ頃となります。

 

もし、燻製後すぐに食べたい場合は、その味がごまかせるような強い旨味の食材を使いつつ、燻製をかけすぎないように気を使いましょう。

 

 

以上、燻製シリーズ第1弾基本編でした。

まとめると「よく乾かして」「燻製しすぎず」「完成後、寝かせ」ば、美味しい燻製がつくれるんですね。

 

皆さんも、ここを意識してもらえれば、比較的どんな食材でも失敗しません。

ぜひ、色々な食材をチャレンジしてみてください。

次回、応用編は「燻製前の下ごしらえ」を紹介していきたいと思います。

パーティの花形を掴み取れ!「プルスケッタ」の組み立て方

こんにちは。COOKERSの近藤です。

 

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パーティっぽいメニューといえば、フィンガーフードですよね。盛り込みするのも大変だから普段の食事ではやらないからこそ、おもてなしとしてはバッチリ。超美しいフィンガーフードが並んでいたら、それだけで「おぉ!すごい!」ってなること間違いなしです。

 

で、作り方も簡単そうだし、自分でも試してみると、イマイチな美味しさになりませんか?

 

そこで、今回はフィンがフードの代表的な「プルスケッタ(=焼いたフランスパンを土台にしたもの)」の組み立て方を考えてみたいと思います。コツを覚えて、パーティの花形を飾ってみてください。

 

 

コツ1)長時間食べてもらえないのを意識する

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プルスケッタは盛り込みに時間がかかる上、だいたい10個以上作ります。人数の多いパーティとかになれば、盛り込むだけで30分以上かかることもザラです。

 

料理は、基本的には出来立てが美味しいものが多いです。熱々のお肉は冷めれば固くなるし、キリッと冷えたお刺身はダレますし、ドレッシングと和えた野菜は水が出てきて味も食感もぼやけます。

 

プルスケッタを作るときには、まず使ってる食材が時間に弱いものを使ってないかを考えましょう。

 

例えば、ぬるくなると急激に味が落ちて衛生的にもあまりよろしくない「お刺身」はプルスケッタ向きの食材ではありません。どうしてもお刺身感を出したい場合は、スモークサーモンのように燻製をつかったり、酢締めしたマリネにしたりしてあげる必要があります。

 

お肉の場合も、温度で味が劣化しやすいものは避け、ローストビーフやハム、蒸し鶏など多少の時間放置しても大丈夫そうなものを選びましょう。

 

 

コツ2)水分をコントロールする

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温度に通じるところがありますが、バゲットを下に敷いたプルスケッタは水分に弱いです。家に持ち帰ったハンバーガーのバンズがトマトの汁でぐちゃぐちゃだと美味しくないですよね。あれと同じで、プルスケッタを作るときは水分をコントロールするようにしましょう。

 

オーソドックスなところとしては、バゲットにバターやマヨネーズなどの油を塗る。そもそも水の出る食材は避ける。具材の方に塩味をつける前に油でコーティングしておくなどなどの手段があります。

 

他の人のレシピを見たときに、「このプルスケッタはどうやって水分にじまないようにしてるか?」を分析するとテクニックが増えると思います。逆に絶対滲むよなあというレシピは改造して使いましょう。

 

コツ3)プルスケッタは見た目が8割

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前述したとおり、できあがってすぐに食べてもらいにくいプルスケッタは「超美味しい」を感じてもらうことが難しい料理です。それを補うのが「見た目」とにかく見た目が美しければ味は凡庸でも参加者は盛り上がります。インスタ映えするのはパーティ料理を作る上で欠かせません。

 

まず気にするのは「色の組み立て」。一つのプルスケッタの中に(赤と緑)(黄色と青紫)など補食を入れてあげると上手にまとまります。白や黒は他のカラーとあわせてアクセントとしても使いやすいので覚えておくと便利です。

 

例をあげると、味のベースを「チキンをトマトで煮たもの」を乗せたいとした場合、深めの赤色になるので、補色になる同じような深い緑。が基本です。トマトにバジルという定番のカラーです。

 

ただ、それでは面白くないなと思った場合は、3色の関係に目をつけて「赤、黄色、白」=インパクトを引く組み合わせ。みたいな作り方をやってみるとグッと色使いのバリエーションが増えます。例えばレモンのスライスとカッテージチーズなども、色彩論的にはありです。

 

このスライドとか色彩のことがめちゃくちゃわかりやすいので、熟読してみてください。

 
もう一つ大事なのは「立体感」。人間は高さがいろいろとある方が美しく見えるようです。料理は素材自体が立体なので中央に盛るなど、うまく生かして高さのあるプルスケッタを作りましょう。
 
高さや色を調整するときに便利なのが、エディブルフラワーなどの食べれる「つまもの」。バジル、チャービル、大葉、マイクロトマトなどなど、このあたりのバリエーションをどれくらい持っているかで見た目の調整の落差が段違いで違います。大きいスーパーなどに行ったら「つまもの」や「ハーブ」のコーナーは常にチェックしてみましょう。
 
 

コツ4)味は「ベース」「アクセント」「塩」「食感」

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プルスケッタは、一口で様々な味を食べてもらうことができる料理です。日本人がおかずをご飯と一緒に食べる感覚と同じように、口内調理を考えて味を作っていきましょう。
 
  • 「ベース」…味の根っこを作るメインの食材。肉、魚、卵、乳製品、野菜、なんでも良いのですが「食べ応え」を意識しておくことが大事です。食べ応えがあまりないものをベースにしたい場合は、土台のバゲット自体を薄くするなど調整すると良いです。

  • 「アクセント」…複数の食材を口に入れるため、味にアクセントをつけてあげると美味しいと思ってもらいやすいです。例えば蜂蜜をすこしたらしたり、ハーブやスパイスで香りをつけたりすると、ぐぐっといい感じになります。

  • 「塩」…甘いプルスケッタでは使えませんが、とにかく「塩」を意識することがとても大事です。美味しくないプルスケッタは大抵「塩」の量が足りてないことが多いです。試食してみてちょっと味がぼやけるなーと思ったら、塩を一振りしてみましょう。劇的に変わります。

  • 「食感」…食べたときの食感も大事な要素。黒胡椒を叩いたものや、岩塩などガリガリするもの、ナッツなど口の中で噛みごたえを作ってあげましょう。どうしても食感が出せない場合は、土台のバゲットを薄くしてカリカリに焼いたりして使うのも手です。

 

 

さて、今回もいかがでしたでしょうか。

 

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プルスケッタを記事にしましたが、僕が開発を手伝ったプルスケッタを6/11の表参道のcommune246の「自由大学祭」で出店することになりました。はい。これ、じつはPR記事だったんですね(笑)

 

一番トップの写真もそこで出そうかなと思ってるプルスケッタ6種盛りです。買ってくださった方にはレシピもつける予定なので、ぜひ遊びに来てみてください。当日は店番もする予定なので、料理談義に花を咲かせられたらと思います。

 

freedom-univ.com

メニュー決めが100倍楽しくなる”マリアージュ”のお話

こんにちは。COOKERSの近藤です。

みなさん、マリアージュって言葉聞いた事ありますか?

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元来は結婚って意味なんですが、転じて「飲み物と食べ物の相性の良いペアリング」のことをマリアージュと呼びます。

 

唐揚げにはビール!お刺身には日本酒!ステーキには赤ワイン!とかそういうのです。

 

定番の組み合わせは知ってる人が多いと思うのですが、「てんぷら食べたいけど日本酒じゃなくて今日はワイン飲みたいなー」という時とか、「インドカレー食べながら飲むものって何が良いんだろう?」みたいな事とか、そういうとき結構困りません?

 

今回は、そんな咄嗟にマリアージュを考えないといけない時に、便利なマリアージュの考え方を紹介してみたいと思います。

 

ルール1)洗い流す

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料理の後味は、必ずしも美味しいものばかりではないですよね。揚げ物なんかは食べた瞬間は美味しいですけど、口の中油っぽくなるのでスッキリしたいですし、イカの塩辛とかは、生臭い香りが口の中に残ったりします。

 

そういう、料理の後味を洗い流すという視点でお酒や飲み物を選んでみましょう。そうすると…

  • ぐびぐび飲めるようにアルコール度数が低いorノンアルコール
  • 炭酸のしゅわしゅわ感や、酸味が効いててスッキリしている
  • 水のようにスイスイ入っていく

ような飲み物が「洗い流す」のには向いていると思います。日本人は、この「洗い流す」組み合わせが元々好きなようで、ビールは味の特徴が少ないラガービール、日本酒は料理の邪魔をしない淡麗辛口。が人気があったようです。ハイボールなんかも洗い流すで考えたら最強の部類の飲み物だと思います。

 

ちなみに「こってりした肉に重めの赤ワイン」というのも実は「洗い流す」組み合わせです。お肉の脂を、赤ワインのタンニンで中和するという考え方なんだそうです。

 

いずれにしても、「洗い流す」が苦手な人はほとんど居ないので、食べた事のない料理にとりあえず飲み物を合わせる時は「洗い流す」ものからチョイスすると失敗はしないと思います。

 

 

<余談>ワインと生魚があわない話

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ワインと生の魚が合わないって話は有名ですが、あれはワインの中にある鉄分が魚の後味を生臭くしてしまうからだそうです。洗い流したいからぐびぐびいける軽めの赤ワイン!を選んだつもりが失敗なんてこともあるので、お気をつけを。

 

ルール2)同じ味や香り

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料理に使っているのと同じ飲み物や、同じ香りのする飲み物は合うというルールです。例えば、

  • 白ワインで蒸しあげたムール貝と、白ワイン
  • 酒とみりんで煮た煮魚に日本酒
  • 赤ワインをたっぷり使ったシチューと赤ワイン
  • 燻製と、ウイスキー

これらは、全部「同じ味や香り」であわせているマリアージュです。調理工程にお酒を使っているものであれば同種のお酒があうことはもちろん、ウイスキーのように燻製する工程が同じものも非常に相性が良いです。

 

最初のルールが余韻を断ち切るのであれば、こちらのルールは余韻を綺麗にまとめるみたいなイメージでしょうか。料理名の中に「白ワイン〜〜」とか「〜〜ビール煮」みたいなものを見かけたら、同じお酒を頼んでみると外さないと思います。

 

さらに、このルールは掘り下げるともっと面白くて

  • 熟成香のする白ワインときのこのソテー
  • 酸味のような香りのするフルーティな日本酒とチーズ
  • グレープフルーツの香りのするIPAとレモンを効かせたカルパッチョ

みたいに、直接は同じ材料を使っていなくても、香りや味の共通点を探して料理やお酒を選んでいくと更に幅が広がっていきます。ちょっとマリアージュが楽しくなってきたら試してみてください。

 

 

ルール3)食材に戻して考える

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食材にもどして相性を考えるのも楽しい方法です。例えば、ワインだと原料がぶどう。ぶどうと相性が良さそうなものは大体おいしいだろうって考え方です。

 

パンとぶどうって相性良さそうなので、きっとワインとパンも相性が良い。とんかつにはライスだよなーと思うから、とんかつと日本酒(洗い流したいからスッキリのが良さそうですが)。みたいな原料の相性を考えて、マリアージュを考える方法です。

 

カレーにはライスだろ!っていう地域のカレーは原料が米で共通している日本酒があうかもしれませんし、いやいやカレーにはナンやチャパティだろ!って思えば原料が麦のビール、ウイスキー麦焼酎とかが相性が良いと思います。

 

ただ実際、カレーの場合は辛いので洗い流したいので、そのままより日本酒ハイボールにしてみたりすると相性がフィットするかもしれません。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。飲み物と料理の組み合わせは無限大なので、いろいろと仮説を立てながら飲んでみると、とてもメニュー決めが楽しくなります。ぜひ意識してみてはいかがでしょうか。

料理を失敗しない極意”mise en place”

こんにちは。COOKERSの近藤です。

皆さんは毎回、料理失敗しないように作れていますか?

 

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実は僕も、料理をはじめた当時はレシピ通りに作ってるのにちょこちょこ失敗していました。

同じレシピなのになぜか劇的に美味しいものができたり、失敗したりを繰り返す。

当時も趣味としてではありましたが、友達のパーティとかで出したりする時も結構失敗するもんで、本気で悩んでいました。

 

そんな時に、たまたまプロのシェフとキッチンをご一緒させてもらうことがあり、

その時に教えてもらったのが

「近藤くんは、mise en placeができてないね。それを治すと失敗しなくなるよ」

ということ。

 

mise en placeというのは、フランス料理で下準備を意味することなのですが、

和食とかの下ごしらえとは微妙に意味合いが違い、

「あるべきところに、あるべきものがある」という状態を作っておくというニュアンスの言葉とのこと。

 

例えば

「塩5g」なら、5g測った状態の塩を小皿などに入れておく

「人参 1/2本(千切り)」なら、千切りの人参を1/2本分を作っておく

「オーブンで200度で10分焼く」なら、あらかじめオーブンを余熱しておく

「大きめのボウルでまぜる」なら、ボウルが清潔な状態できちんと定位置に置かれている

といったようなことです。

 

やってみるとわかるのですが、レシピの中で出てくる食材や機材の準備を「調理をとりかかる前に」全部整えておくと、調理作業に集中する事ができるようになり、料理はとても簡単になります。

 

ちなみに、使ったものを元の場所に戻して、いつでも無駄なアクションなく取り出す事ができるのもmise en placeとなります。当時の僕は使ったものを元の場所に戻してなかったりしてたように思います。

 

実際、料理始めてから「あれ胡椒がない」「おっと人参切り忘れた」「片栗粉どこだっけ?」「あー、フライパン洗ってないや」とかやっているうちに、火を入れすぎたり、食材が温まってしまったり、乾燥してしまったりして、料理を失敗してしまってたというわけです。

 

もともと整理整頓が得意な方ではないのですが、それからというもの気をつけるようにしてから、劇的に料理の失敗が減りました。

レシピを見て料理にとりかかる前に、必要なものを揃えるmise en place、皆さんもぜひ試してみませんか?