COOKERS blog

料理やご飯にまつわる日常をつらつらと。

実録!ネットを使わない”美味い店”の見分け方

 

こんにちは。COOKERSの近藤です。

前回はネットベースで美味しいお店の見つけ方を書きましたが、今回はネットに一切頼らない探し方をご紹介です。

 

先月COOKERS HUB(自分のスタジオ)を自由が丘に作ったのですが、自由が丘という街自体ほとんど馴染みがなく、美味しいご飯屋さんは全く知りません。そこで、今日は僕がうろうろと夜の自由が丘を歩きながら、色々なお店の入り口をレビューしてみたいと思います。

 

ちなみに、いろんなお店の入り口写真を載せて、美味そうだ不味そうだと書きますが、1店舗も入ったことないので、本当に美味しいかどうかはわかりませんし、食べログの点数も調べません。

 

あくまでも僕の主観で感じてた外観だけの感想なので、言葉はキツめですが、お店のファンの方がいても気を悪くされないでください。(炎上狙いじゃないです)

 

 

<本日の気分>

街歩きでお店を探す時、最初に今日食べたいものは決めましょう。これをやらないと良さそうなお店を見つけても、なんか気分が違うとか思って延々と探し続ける事になります。デートとかでやったら一発で嫌われちゃいますよ。

 

というわけで、今回の気分

 

・ビールとか日本酒より、ワインが飲みたい

・一人で気軽に入れるお店が良い

・ちょっと気の利いたビストロ系

 

というイメージで探し始めました。途中で、ここ本気で美味しそうだから気分変えてこっちにした。はアリです。

 

 

○入らないお店

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1件目はこちら。地中海バルのようですが、立て看板が全然イケていない。

手書き看板なのですが、フォントが雑です。色のピンク、イラストと文字の間、何を推したいのかよくわからない感じのメニュー看板ですね。

 

おそらく、ターゲットは20代〜30代くらいの学生〜社会人というところを狙っていて、若い女性にリーチしたい(=ピンク色)みたいな感じがしますが、狙っている割にはセンスが良くないので美味しそうに見えません。

 

店内のインテリア、トイレ、中のメニュー、料理の質ともに「このトーン」で統一されてそうなので僕は入りません。

 

教訓<看板のデザインのイケてないお店は入らない>

 

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2軒目はこちら。やたらでかいスタッフ募集の看板があります。たぶん本当に人が足りてなくて困ってるんでしょうけど、夜の営業の真っ只中に店看板よりも目立つってどういうことなのでしょうか。

 

もはや、ブラック臭しか感じません(汗)

 

ここまでスタッフ募集が出ているようなお店は、「店員さん足りてないからサービスの質が落ちてるかも」「手間のかかる料理を出すのは難しいのかもしれないな」と感じてしまいます。

 

まあ、募集の幕自体はプロのデザイナーの仕事っぽいので、おそらく母体にそれなりに資本があるのでしょう。良くも悪くもないチェーン居酒屋として使うには良いかもしれません。

 

もちろん、別にスタッフ募集の張り紙自体は悪くないのですが、もう少し控えめでも良いんじゃないでしょうか。

 

<教訓>スタッフ募集が前面に出過ぎてるお店はヤバい

 

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ここは、看板自体がラミネート加工した紙を板に貼り付けている感じですね。非常に雑なので微妙なことが多いです。ただ、一部汚いけど美味い系のお店だとこういうのアリな場合もあるんですが、A5の和牛を売りにしていてこの感じはどうなんでしょうか。

 

A5和牛が超安く出してる!をウリにしているのであれば、このチープ感である意味正解ですが、そうじゃないなら「なんか安そうなお店なのにぼったくられた!」と感じてしまうでしょう。

 

また、モニタ付きの看板。これも非常にイケてません。これ見て「お!いいな!」って思う人いるのでしょうか。店自体の安っぽさを演出するだけでなく、こんなんに金かけるなら、看板なり入り口の改装なりをがんばれよ。と感じざるを得ません。ちなみに豆球とかで文字が流れるようなお店も、超レトロな昔からのお店以外は基本全部NGです。

 

なんというか、こういうお店は、こだわらなくて良いところにお金をかけ、こだわらなくてはならないところにお金がかけられないのではないかと思ってしまいます。

 

教訓<電子看板のお店は入らない>

 

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これも1枚目の立て看板に近いですが、ここの看板も微妙に文字組がイケてないですね。

1軒目と違い訴求ポイントと惹句は入っていて、解りやすいとは思います。が、安居酒屋のメニューっぽいレイアウトになっていて、「あぁ、ワタミとか魚民とか白木屋」と同じくらいなんだろうなあという感じを受けてしまいます。

 

「ワインとイベリコ豚」の、こだわった料理を出しているのであれば、そもそもこの立て看板がターゲットにリーチしてないと思います。宴会の幹事が、直前まで場所を抑えられなかったとき、「イベリコ豚の店にしました!」って言えるという効果はあると思いますが。デートでは全く使えなさそうです。

 

教訓<チェーンっぽい看板の店はそれなり感が半端ない>

 

 

ここまで、入らないお店の入り口を見てきました。なんとなく伝わりましたでしょうか?僕が特に意識しているのは「看板自体がデザインとしてダメ」「チェーン店っぽい」「いろいろと雑」みたいなところを見ています。

 

 

○当たり外れが大きいお店

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地元の人に愛されているような、和食系のお店は非常に難しい。ぶっちゃけ、どこも外観だけだと同じように見えますので。こういうときは、中の人の混み具合とか年齢/性別構成とかをチェックして、自分と雰囲気が合うかを考えます。

 

・年配のご夫婦が多い = 味はちゃんと美味しい。値段は高い可能性がある。

・がらがらで人がいない = ヤバい可能性が高い

・若い人が多い = 料理は雑美味い系。値段もそれなりに安い。うるさい

・サラリーマンの団体ばかり = 味は普通。値段は安い。うるさい。タバコ臭い。

・一人のおっさん多い = 味はジャンク系。酒が安い。汚い。

 

こんな感じでしょうか。店の中の清潔感とか見ると、そのお店の価格帯もなんとなくわかります。

 

この手のお店のアタリを引くと、長いこと使える良い酒場になるので、僕は結構こういうお店を開拓します。食べログとかにもほぼ乗らないです。

 

教訓<地元の人に愛されてる居酒屋は、アタリをひければ熱い!>

 

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いわゆるカフェ飯系のお店です。良くも悪くもカフェ飯です。ここは確か1階が洋服屋さんで、おそらく系列的なカフェじゃないかと思います。おしゃれな所がやっているお店は、おしゃれな味はしますが、あんまり美味しくはないです。

 

ファミリーレストランにちょっと毛の生えた程度のご飯という感じです。ご飯の味に興味がない人(見た目やサービス、雰囲気のほうを料理の味よりもずっと重視したい)と行く場合には良いです。だいたい店員さんもすこぶる感じが良く、美男美女が多いです。

 

 

教訓<おしゃれカフェ飯系は美味くはないけど、おしゃれ>

 

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今回、気になったお店その1ですね。フランス惣菜食堂という看板と、インパクトのあるイラスト。まず、絵がかわいい!そしてコンセプトが解りやすい。看板の素材感もフランスっぽいトーンで揃えてあって好印象。ちょうど、ワイン飲んで軽くつまみたいという気分だったのでぴったりでした。

 

ただ、ところどころに小慣れてない感じがあり、最近できたっぽいお店というのも、評価が難しいところ。できたばかりのお店はデザインセンスが良くても、料理の味がイマイチなことも多いです。また、すこしお店が明るすぎたこともあり、おっさんが一人でお酒を飲むにはちょっとかなぁ。という印象でした。

 

ただ、新店のうちに行くとお店の人と仲良くなれたりとメリットも大きいので、近いうちに行ってみるかもしれません。

 

教訓<センスが良くても新店はリスクもそこそこ高い>

○たぶん当たりだろうと思われるお店

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うなぎ居酒屋なのですが、歴史感が半端ないです。しかも店の中が超混雑している。年齢層も若いカップル〜中年のおじさんまで色々います。まず、混んでるお店は当然高評価です。ここは入り口に1組くらい待ち客がいたので、結構な人気店なのでしょう。値段もおそらく安い。

 

店内は外からの見た目通り、おそらくキタナシュラン系なんでしょうけど、味はこだわっているように思われます。今回は外で待ちたくなかったので、入りませんが、多分ここは美味しいと思います。

 

教訓<歴史を感じさせる繁盛店は、美味しい確度が高い>

 

 

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つぎにここ。オーソドックスなタイ料理のお店のようです。看板の具合を見るにそれなりにできてから時間の経っているお店のようです。メニューが置いてあるんですが、タイの地域情報とかが載っていて好印象。料理以外の情報を載せているお店は、そこの文化への愛が感じられるので美味しいことが多いです。

 

さらに、ここは入り口の看板以外はほとんど何も出ていない2階のお店。普通これくらいの看板だと客が入らなくて店潰れたりします。でも続いているので、おそらく美味しいのでしょう。

 

看板のフォントとかもセンスが良いですし、手書きのPOPもやりすぎてなく、雑になっていないのも良いですね。もしかするとタイ料理でも、ちょっと高い系(トムヤムクンとか1500円くらい)なんだろうと思いますが、デートとかで使うには良いお店じゃないでしょうか。

教訓<看板が主張しすぎてない悪立地のお店で、存続してる店は美味い>

 

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ここも素晴らしく美味しそうでした。占い屋の隣の5坪くらいの立地のお店ですが、手書き看板が良い味を出しています。中は30〜40代くらいのカップルで埋まっていて、しかも地元の人っぽいです。

 

アメリケーヌソースのグラタンとか、めっちゃ面倒なので普通のビストロではあんまり出さないんですが、料理にこだわっているんでしょう。ホワイトアスパラが今が旬なのを抑えているのも素敵です。

 

価格もワイン飲んで一人5000円も見ておけば大丈夫そうです。ここは近いうちに行ってみたいと思わせるお店でした。

 

教訓<手間のかかる料理を出しているのに主張しすぎないお店は美味い>

 

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今回一番気になったお店がここ。洋食屋さんなのですが、めちゃくちゃ混んでいます。外に人が3組くらい並んでいる。すれ違いざまに並んだ他のお客さんが「あー、今日はハンバーグもう売り切れかぁ」と言っていたので、おそらく常連さんなんでしょう。

 

店の入り口にも「当店はカウンターのみの狭いお店で、お料理は注文が入ってから1品づつ作りますのでお時間かかります」みたいな文言が書いてあって、おそらくここは相当美味しいと思われます。

 

看板のデザインも美しく、入り口からの見た目も清潔で、今日が洋食!気分だったら間違いなく、ここ一択です。すごい美味しそうなので、一人で入るのもったいないので誰かと一緒に行きたいと思います。

 

教訓<お客様に丁寧なお願いがしてあるお店は、美味い>

 

○決めたお店に入ってみます!

 

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で、最終的に今回入ったのがこちら。「たちのみ あつまり」

 

ワインと小皿の立ち飲み屋さんです。この写真ではわからないのですが、ここのビル飲食店が複数入っている集合ビルで、それぞれのお店が小洒落ててどこも結構美味しそうです。こういう美味しいお店は何故か集中することが多く、ビル全体がそういうオーラだったので、期待感が高まります。

 

手書きのイラストがかわいいのも個人的には高評価。今日はこちらに決めました。早速入ってみましょう。

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店内はこんな感じ。8人も入れば店がぎゅうぎゅうになりそうな小さな立ち飲み屋でした。ワインがいたるところに置いてあったり、ワイン雑誌が机の下にあったりと、店主

はガチのワイン好きなことを思わせます。酒にこだわるお店で、飯がまずいことは稀なので、これは期待が高まります。

 

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メニューも適当ですね。基本おまかせしてほしいっぽいです。お任せが多いお店は、料理を作ってくれる人が「マニュアル通りに作る作業者」ではなくて「料理人」なので、味に期待ができます。ビール390円、ワインも390円〜2000円までと幅広い価格帯で揃えてあります。高めのワイン3点2000円とか、マジで何があるかわからないので完全にお任せするしかないのも良いです(笑)

 

で、とりあえず、700円の本日の泡をお願いしました。

 

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出てきたのはドラピエナチュールブリュット。普通の酒販店で5000円くらいのワインです。これ700円ならかなり安い。いいですね。ドライでキリッとしていて美味いです。早くつまみを合わせたい。

 

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つまみは、ささみの塩タルタル。レアに仕上げたささみのタタキを塩と胡椒、唐辛子で味付けしてあります。これ超美味しい。ドライのシャンパンにめっちゃ合います。

 

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続いてラム肉のローストにパクチー。500円のフランスのメルローをいただきました。これは結構ラム臭しましたが、個人的には獣くさいの全然平気なので美味しかったです。パクチーと一緒に食べながら、赤ワインで流し込むとたまりません。

 

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で、最後に魚介小皿。小さいハマグリを蒸してマリネしたものと、のどぐろを煮こごりで洋風に寄せたものがでてきました。これで350円。つまみとしては十分です。他のお店じゃナッツとかですよ。普通。

 

これには、山梨の白ワインを合わせていただきました。全部閉めて3000円ほど。ノーチャージのようで、非常に満足度の高い一人のみができました。

 

さて、最後は食べログレビューみたいになってしまいましたが、お店の分析いかがでしょうか。参考になれば幸いです。